プロに聞く!セントラルキッチン導入の不安を解消する対話式入門ガイド

事務長A:
おーい!柳瀬くん!!(焦り)
先日、病院の理事長から急に「セントラルキッチンたてるぞー!」と意気込まれて困っているんだ。
色々教えてくれないか(涙)
柳瀬:
事務長Aさん、いつもご相談ありがとうございます。
セントラルキッチン化、規模も大きく想像も難しいですよね。
なんでもお答えいたします!

事務長A:
ありがとう~(涙)助かるよ!
まず、セントラルキッチン計画って費用はいくらぐらいかかるんだい?
柳瀬:
事務長・・・ハッキリ言いますが、今の情報ですと・・
「わかりません!」
というのも、セントラルキッチンの運用方法・各種条件によって全然違うんです!!!
でも、費用は経営層にとって一番気になるところですよね。
概算の見積もりを出すためにも、まずはセントラルキッチンの内容を明確にして、具体的に図面を描いてご提案したいと思います!
事務長A:
柳瀬くん、ありがとう~神様、柳瀬さま~✨
で、具体的に何を提示すれば良いかな?
柳瀬:
まず、厨房図面を書く上で必要になってくるのは主に下記の情報です。
①    日産食数
②    CKで作る品数、1人当たりの量
③    稼働時間・稼働日数
④    配送方法


①,②はセントラルキッチンの規模の指標となります。
厨房設計をするために、CKで何を、どのぐらいつくるのかを明確にします!

事務長A:
なるほど、まずは何をどのぐらい作るのか・・・(メモメモ)
柳瀬:
続いて③稼働時間と稼働日数について。
稼働時間が長いと厨房機器をより長く稼働させることができるので生産能力が上がります。
少ない厨房機器で長く稼働させます。
一方、稼働時間が短くなると限られた時間内で製造できる能力の機器台数を配置します。
2交代制勤務の場合、働く人の数も増えるため更衣室などの管理エリアにも関係します。
事務長A:
なるほど、時間をかければ機器台数は減らせるけど、そうなると人の雇用が大変だなぁ・・
柳瀬:
続いて、稼働日数ですが、セントラルキッチンではクックチルの製造が基本となるため計画調理が可能です。
なので、配送先施設の現場は毎日3食提供が必要ですが、セントラルキッチンは土日休みも実現できるんです✨
事務長A:
なんと!土日休みだと雇用もしやすいし、シフトを組む必要がないから嬉しいな!
柳瀬:
それは嬉しいんですが、休みの分を前倒しに製造していくため、1日に製造する食数が増えてしまいます。
毎日製造であれば、毎日均一な製造量(=作業量)となりますが、土日休みだと厨房の規模は5000食の規模での設計、日により製造数が異なるので人員配置も検討する必要があります。
どちらも一長一短ありますね!
事務長A:
なるほど、計画によってセントラルキッチンの在り方が随分と変わるんだな。(メモメモ)
だんだん、わかってきたぞ。
柳瀬:知識がついてきてよかったです♪
最後、④配送方法による違いについてお話しますね!
前回、セントラルキッチンの配送方法は大きく3種類あるとお伝えしました。
こちらのSTEP2が配送に関する内容です!
配送方法の種類によって必要なスペースの考えが変わってきます。
柳瀬:
比較的コンパクトなのはホテルパン配送です。
調理冷却したホテルパンを配送用カートに入れて配送します。
パック配送をする場合は、袋詰めをする作業場所が必要です。
ホテルパン配送・パック配送どちらも配送先施設への仕分け作業は、製品チルド庫で行います。
再加熱カート配送は、食器への盛付・トレイメイクをするスペース、再加熱カートを保管するスペースが必要で、一番規模が大きくなります。

しかし、セントラルキッチンでほとんどの作業を行うため、配送先施設の厨房スペースは再加熱カートを置くスペースのみとなります。
事務長A:
なるほど。運用によって相当変わってくるのだな。(メモメモ)
費用を考えるとどの選択が良いのか悩ましいな・・
柳瀬:
そうですね。まず費用の概算を出すにも、どんな計画なのかによって大きく変わってくるため、お伝えした①~④をセントラルキッチン化計画に関わる皆さんと検討してみてください。
計画する上で一番大切なことは、「配送先施設の運用をどのようにしたいか」ここがポイントです。
事務長A:
なるほどな~、まずは栄養科責任者と相談してみるよ。
ちなみに、土地の広さや建物ってどれぐらいの面積が必要なのかな?
柳瀬:
事務長・・・これも今の情報量だと・・わかりません!!
土地の広さについては、都心部なのか地方なのかによっても大きく変わってきますし、その他の条件・事情によっても建物を建てられる範囲というのが異なってきます。
こちらはあくまで参考ですが、お客さま事例の紹介です。

事務長A:
本当、全然違うんだな。
ちなみに、候補地はあるんだけど・・狭そうだけど大丈夫かな?
柳瀬:
①~④の条件で計画してみて、合わないようであればどこかで制限がでてくるかもしれません。
ですが、出来る限りのご提案をさせていただきます!
まずは、①~④の条件をお知らせください!
事務長A:
わかった!さっそく栄養科責任者も含めて検討してみるよ!
土地・建物・厨房機器以外に、他に費用がかかるものはある?
柳瀬:
ございます!
厨房備品と他に、冷蔵庫や各部屋の温度状態をモニタリングする温度管理システムや、献立管理システムもセントラルキッチン仕様の物へ変更が必要です!
その他は、ピッキングシステムや防犯システムなどをご希望されるなら別途費用が必要です。
あとは、配送を自社でやるのか、委託するのかも検討課題ですね。


事務長A:
ひょえ~~!なんだか色々かかりそうだね。
セントラルキッチンだけでなく、今後の病院福祉給食全体の計画として考えてみるよ!
色々と詳しく本当に有難う!また困ったら相談させて~(泣)

柳瀬:
はい!いつでもご連絡ください!
中西製作所では病院福祉のセントラルキッチンについて詳しいスタッフがいます!
厨房設計・施工~運用までトータルサポートさせていただいていますので、いつでもお気軽にお問合せください!