中西製作所(以下、当社)では、海外の学校給食の様子や、世界各国に普及し始めている日本式学校給食の状況について調査を行っています!
これまでアジアを中心に調査し、調査結果を皆様にわかりやすくお届けしてまいりました。
これまでアジアを中心に調査し、調査結果を皆様にわかりやすくお届けしてまいりました。
今回は初のアフリカ地域、タンザニアをご紹介いたします。
当社は2024年7月にアフリカ地域の政府や学校、病院の計4か所へ保温食缶・食器を寄贈いたしました。
寄贈にあたって現地に訪問した際に視察した様子をお届けします!
いつも紹介している学校給食以外に、番外編としてザンジバルにある病院の厨房を見学した様子もご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
当社は2024年7月にアフリカ地域の政府や学校、病院の計4か所へ保温食缶・食器を寄贈いたしました。
寄贈にあたって現地に訪問した際に視察した様子をお届けします!
いつも紹介している学校給食以外に、番外編としてザンジバルにある病院の厨房を見学した様子もご紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
目次
アフリカ大陸の東部に位置し、ケニア、ウガンダ、ザンビアなど8か国と接しているタンザニア。
ドドマを首都に持ち、大陸部とタンガニーカとインド洋に浮かぶザンジバルが合併してできた国です。
タンザニア全土には約130の部族が暮らしており、宗教構成はイスラム教とキリスト教がそれぞれ約40%を占めます。そのため、食事はハラールフードに制限されており、左手は使いません。
アフリカ地域の中ではタンザニアの治安は安定しており、ザンジバルは人気のリゾート地として世界中から注目を集めています。しかし、中心地を離れると漁師や農家が大半となります。
ドドマを首都に持ち、大陸部とタンガニーカとインド洋に浮かぶザンジバルが合併してできた国です。
タンザニア全土には約130の部族が暮らしており、宗教構成はイスラム教とキリスト教がそれぞれ約40%を占めます。そのため、食事はハラールフードに制限されており、左手は使いません。
アフリカ地域の中ではタンザニアの治安は安定しており、ザンジバルは人気のリゾート地として世界中から注目を集めています。しかし、中心地を離れると漁師や農家が大半となります。
タンザニアの給食の風景
今回、当社がタンザニアをはじめとするアフリカ4地域に保温食缶・食器を寄贈するにあたり、事前調査したタンザニアの学校給食の様子はこちらです!
都市部の学校
地方の学校
タンザニアの学校給食事情
タンザニアの給食の運営について調査したところ、ほとんどの学校で栄養士は設置されておらず、アレルギーの特別対応や栄養価を気にした献立メニューの立案までは至っていないと回答がありました。
また、タンザニアでは2001年に初等教育が無償化されましたが、給食費については保護者負担となっています。学校によっては畑を校内に持ち、給食の食材の足しとしているようです。
タンザニアでは全ての授業が終わったら食事の時間です。地方ではほとんどの生徒が給食を食べますが、都市部では大体6割ほどが給食を取り、残りは周辺や自宅で食事を取っているという話も伺えました。
また、タンザニアでは2001年に初等教育が無償化されましたが、給食費については保護者負担となっています。学校によっては畑を校内に持ち、給食の食材の足しとしているようです。
タンザニアでは全ての授業が終わったら食事の時間です。地方ではほとんどの生徒が給食を食べますが、都市部では大体6割ほどが給食を取り、残りは周辺や自宅で食事を取っているという話も伺えました。
急務を要する飢餓対策
WFP国連世界食糧計画によると、2023年に飢餓に直面したのは最大約7億5700万人で、特にアフリカでは5人に1人と最も多くなっています。一方、現在約6700万人いるタンザニアの子どもの人口は20年後には7000万人を突破すると予測されており、飢餓対策を無視できない状況となっています。
飢餓が起こる原因は自然災害や紛争、貧困が挙げられます。そのため、WFP国連世界食糧計画をはじめとする官公庁や、民間NPO等はアフリカの飢餓対策や給食提供事業に積極的に取り組んでいます。
飢餓が起こる原因は自然災害や紛争、貧困が挙げられます。そのため、WFP国連世界食糧計画をはじめとする官公庁や、民間NPO等はアフリカの飢餓対策や給食提供事業に積極的に取り組んでいます。
寄贈式典で日本風のカレーを振る舞いました
今回WATATU株式会社の現地法人が経営しているレストラン「TULIVU Restaurant」のご協力の基、タンザニア中等教育学校で開催された寄贈式典にて、訪問した当社社員が現地の生徒たちに日本風のカレーを振る舞いました。
カレーを口にした生徒たちは、寄贈した保温食缶に配缶したカレーの温かさに感心しており、「おいしい」という言葉も伺えました。
普段タンザニアでは目上の人(先生や先輩)から食べ始めるため、下級生はいつも冷めかけた食事が配られることも背景としてあるようです。
カレーを口にした生徒たちは、寄贈した保温食缶に配缶したカレーの温かさに感心しており、「おいしい」という言葉も伺えました。
普段タンザニアでは目上の人(先生や先輩)から食べ始めるため、下級生はいつも冷めかけた食事が配られることも背景としてあるようです。
番外編)ザンジバルの病院 給食施設の様子
食事
Q.食事はどのようなものが提供されますか?(当社)
A.献立が1週間単位で決まっていて、大体は米を食べています。
週2回はピラフが提供され、その時に肉や野菜も提供されます。
朝食は基本おかゆです。
Q.朝食のおかゆについているおかずは日々変わりますか?(当社)
A.おかゆとパンのみ。
おかゆの中にはちみつや砂糖、サプリ等を添加して栄養を補填します。
A.献立が1週間単位で決まっていて、大体は米を食べています。
週2回はピラフが提供され、その時に肉や野菜も提供されます。
朝食は基本おかゆです。
Q.朝食のおかゆについているおかずは日々変わりますか?(当社)
A.おかゆとパンのみ。
おかゆの中にはちみつや砂糖、サプリ等を添加して栄養を補填します。
料金
Q.日本の病院の食事は有料ですが、ザンジバルはいかがですか?(当社)
A.ザンジバルだと無料で食べられます。州立病院でない場合は有料です。
A.ザンジバルだと無料で食べられます。州立病院でない場合は有料です。
勤務体系
Q. 日本では高齢社会の中、お年寄りが朝食を楽しみにされている一方で、朝働ける人が足りず食事の提供に苦慮している現状があります。ザンジバルではいかがですか?(当社)
A.ザンジバルも同じ課題を抱えています。朝食の担当職員は夜に出勤し、一度仮眠したのちに用意を始めます。
勤務体系について、当社からは再加熱機器を用いた新調理システムによって従業員の作業負担を軽減している話も挙がりました。
学校給食とは異なり、1日3食提供する病院給食において、従業員不足や勤務体系の改善は日本もザンジバルも同じ課題を抱えていました。
当社では病院給食専門部署を設置しております。
「食事の質を保ちつつ、作業負担を減らしたい」など、お困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください!
A.ザンジバルも同じ課題を抱えています。朝食の担当職員は夜に出勤し、一度仮眠したのちに用意を始めます。
勤務体系について、当社からは再加熱機器を用いた新調理システムによって従業員の作業負担を軽減している話も挙がりました。
学校給食とは異なり、1日3食提供する病院給食において、従業員不足や勤務体系の改善は日本もザンジバルも同じ課題を抱えていました。
当社では病院給食専門部署を設置しております。
「食事の質を保ちつつ、作業負担を減らしたい」など、お困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください!
まとめ
海外の学校給食シリーズ、第4弾タンザニア(ザンジバル)編はいかがでしたか。
アフリカ地域の学校給食は、食育や衛生管理など多様な役割を担うようになったアジア地域の学校給食に比べ、飢餓対策として安定した食事を提供することが第一の目標となっていることがわかりました。
また、タンザニアには「食育」という言葉や概念がまだないという話を表敬訪問先から伺いました。そのような見方ができるような給食の体制がアフリカ地域で整うにはまだまだ時間がかかるかもしれません。
当社の今回の寄贈が現地での給食環境の改善につながることを願っております。
今後も当社は国内外問わず、食を取り巻く環境の向上につながる社会貢献に努めてまいります。 この記事は2024年11月時点の中西製作所による調査によって制作いたしました。間違い等がございましたら修正いたしますので、ご連絡のほどよろしくお願いいたします。
【参考文献】
1)外務省「タンザニア基礎データ」, https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/tanzania/data.html
(2024年11月1日最終閲覧)
2)WFP国連世界食糧計画「飢餓をゼロに」, https://ja.wfp.org/ending-hunger (2024年11月6日最終閲覧)
3)筑波大学教育開発国際協力研究センター「タンザニアの教育の現状と協力隊活動」
アフリカ地域の学校給食は、食育や衛生管理など多様な役割を担うようになったアジア地域の学校給食に比べ、飢餓対策として安定した食事を提供することが第一の目標となっていることがわかりました。
また、タンザニアには「食育」という言葉や概念がまだないという話を表敬訪問先から伺いました。そのような見方ができるような給食の体制がアフリカ地域で整うにはまだまだ時間がかかるかもしれません。
当社の今回の寄贈が現地での給食環境の改善につながることを願っております。
今後も当社は国内外問わず、食を取り巻く環境の向上につながる社会貢献に努めてまいります。 この記事は2024年11月時点の中西製作所による調査によって制作いたしました。間違い等がございましたら修正いたしますので、ご連絡のほどよろしくお願いいたします。
【参考文献】
1)外務省「タンザニア基礎データ」, https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/tanzania/data.html
(2024年11月1日最終閲覧)
2)WFP国連世界食糧計画「飢餓をゼロに」, https://ja.wfp.org/ending-hunger (2024年11月6日最終閲覧)
3)筑波大学教育開発国際協力研究センター「タンザニアの教育の現状と協力隊活動」